GERMANY

ドイツ

〜近年辛口ワインの人気が急上昇!〜

ドイツはぶどう栽培地の北限に位置し、北緯47度〜52度の範囲にあり、日本でいえば北海道の宗谷岬からサハリンあたりまでの緯度になります。冷涼地のため、ぶどうの成熟や果実酸の分解がゆっくりと時間をかけて進み、他には類をみない爽やかな酸味と繊細な芳香に恵まれた比較アルコール度の低いワインが生み出されます。
ドイツのワイン生産量は、2021年のぶどう栽培面積10万3千へクタール、2021年の生産量845万ヘクトリットル。白ぶどう67.8%、黒ぶどう32.2%、産地13の地域に分けられ、その殆どが、ライン川の本流とその支流沿岸にあり、それぞれ地域特有の特徴を持っています。主要な品種はリースリング、ミュラー・トゥルガウ、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)、ドルンフェルダーなどがあります。
ドイツワインというと、綺麗で澄んだエレガントな酸味と心地よい甘さが魅力の白ワインという印象が強いかもしれません。今もその魅力は変わりませんが、近年、辛口白ワインと赤ワインの品質の向上と生産比率の増加には目覚ましいものがあります。
トロッケンベーレン・アウスレーゼに代表される濃厚な極甘口の貴腐ワインから、セミドライの白ワイン、辛口の白ワインと、どのタイプの白ワインも世界最高級のクオリティが楽しめるのがドイツワインの魅力です。

ドイツ産ワイン一覧

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PORTUGAL

ポルトガル

〜ポートとマディラだけじゃない秀逸なワインの魅力〜

ポルトガルのワインの歴史は古く紀元前600〜500年頃にフェニキア人によって始められて以来ずっとワイン造りを行っています。(8〜11世紀のイスラム教徒ムーア人の占領の時期はアルコールを禁止されていたので、その時代を除く)。
世界三大酒精強化ワインとしてポートやマディラは有名ですが、近年では優れた葡萄を生み出してきた伝統を尊重しながらも、地域の気候や特徴を活かした秀逸なスティルワインを造り注目を集めています。1986年にEUに加盟して、高い経済成長と企業の民営化を遂げると共にポルトガル復興対策としてワイン産業も投資を受けて、品質も急速に向上しました。EU加盟以降、ワイン法も整備され現在は原産地称保護D.O.P.(D.O.C.ともラベル表記可)、地理的表示護I.G.P.(Vinho Regionalともラベル表記可)、Vinhoの3階層があります。2016年には、D.O.C.が31、I.G.P.が14認められています。
ポルトガルの2017年のぶどう栽培面積は、約19万2千ヘクタール、2020年のワイン生産量は約640万ヘクトリットルで、ぶどう品種は多く250種を超える固有品種があります。
地元品種に、白のアリント、アルバリーニョ、マルヴァジア、ロウレイロなど、赤のトゥリガ・ナショナル、トリンカデイラ、アリカンテ・ブーシェ、アラゴネス、トゥリガ・フランカなどがあります。
ポルトガルは、1人当たりの魚介消費量も多く、お米の消費量はヨーロッパで最多ということからも日本と似た食文化をもつ国です。

ポルトガル産ワイン一覧

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HUNGARY

ハンガリー

〜辛口ワイン、国際品種にも注目が集まる〜

ハンガリーのワインの歴史は古く紀元前からぶどう栽培が行われていましたが、本格的なぶどう栽培は古代ローマ人によって伝えられたと言われています。
2021年にはぶどう栽培面積およそ6万2千へクタールで、2020年のワイン生産量は290万ヘクトリットル。1956年に、フランスのアペラシオン・コントローレに似たワイン法を制定し、14の生産地区に分類して原産地の品質を保証してきましたが、新たなワイン法が施行され、1997年以降は、22地域に分類されました。 その後EUの規則にのっとり、2011年以降は3つの品質カテゴリーに分類されることになり、6のP.G.I.(地理的表示保護ワイン)、32のP.D.O.(原産地呼称保護ワイン)となりました。それまでの22のワイン地域は、P.D.Oの中に含まれています。
気候は主に大陸性気候で、夏と冬の気温の差が大きいですが、バラトン湖の周りでは、湖の影響で比較的温暖な地中海性気候の所もあります。
ハンガリーワインというと、世界三大貴腐ワインのひとつに数えられるトカイ・アスーが有名なため、デザートワインのイメージが強いかもしれません。しかし、そもそも優れた葡萄を生み出すポテンシャルを有しているので、1989年の民主改革以降は、個々のぶどう農家の個性を発揮し、良質なワイン造りに努めており、辛口ワインの品質も高く、有望なワイン産地として、注目されているのです。

ハンガリー産ワイン一覧

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OREGON

アメリカ オレゴン州

〜世界的に評価される「ピノ・ノワールの銘醸地」〜

オレゴン州は、カリフォルニア州の北に位置する太平洋に面した州です。北緯45度あたりに位置するウィラメット・ヴァレーは、フランスのブルゴーニュ地方とほぼ同緯度にあり、ワイン産地として冷涼な地域に属しますが、初夏から秋にかけて、ほとんど雨の降らないオレゴンの気候はピノ・ノワールの生産に理想的です。アメリカ国内のワイン生産量においては、カリフォルニア州、ワシントン州、ニューヨーク州に次ぎ第4位で、ぶどう栽培面積約17000ヘクタール(2021)、ぶどう収穫量 114,700トン(2021)です。23のAVAがあり、2021年のデータでは、ピノ・ノワールの生産量が約61%、次いでピノ・グリ17%、シャルドネ7%となります。1058のワイナリーがありますが、年間生産量5,000ケース以下の小規模な家族経営が多く、Sustainability(持続可能性)を大切にし、オレゴン州独自の認証プログラムLIVEやSalmon Safe があり、環境保全型農業をモットーにぶどう作りに取り組んでいます。
1979年にパリでゴーミヨ誌が主催したピノ・ノワールのブラインド・テイスティングにて、オレゴンのジ・アイリ・ヴィンヤードが、ブルゴーニュの銘醸ワインを抑えてトップ10入りし、翌年ボーヌで行われたブラインド・テイスティングでは2位に入ったことで、オレゴン州はピノ・ノワールの生産地として世界的に認められるようになりました。1980年にはブルゴーニュのジョセフ・ドルーアン社がウィラメット・ヴァレーに畑を購入してワイナリーを設立し、2013年にはメゾン・ルイ・ジャドも畑を購入してワイナリーを設立するなど、世界から注目されています。

オレゴン産ワイン一覧